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10 2018

キングダム

#EAGLE FLY FREEのあしゅれです。


小学生の頃、なんかの小話として古代中国の徐福という人が不老不死の薬を探して日本へやってきたというものを読みました。徐福は中国を全土統一した秦の始皇帝の最後の欲望として不老不死の薬を探し出すことを命じられました。不老不死なんてものがある訳ではなくて、始皇帝はそんなものを欲しがるほど思い上がった傲慢な勘違い野郎で、それをあります、と言ってのけた徐福はお調子者の詐欺野郎というイメージの小話でした。


高校生の頃、司馬遼太郎の「項羽と劉邦」という小説が好きでした。その小説の冒頭は、全土統一を果たした秦の始皇帝が全土に自分の威厳を行き渡らせようと着飾って全土を行脚してまわる所から始まります。老骨に鞭を打って必死に自分の権威を着飾ろうとする始皇帝を見た、とある若くて力持ちで頭も切れる優秀な若者がいました。この項羽という名前の若者はこう思いました。あの老いぼれを倒せば自分が王になれる、と。この話の中の始皇帝は自分の人生が残りあとわずかと知りながらも必死に権力にすがろうとする老人のイメージです。


大学生の頃、中国人の女の子と付き合ってました。彼女との初デートは映画でした。「始皇帝暗殺」という映画です。中国日仏の共同制作の映画で、秦の始皇帝が母親や幼なじみの裏切りを乗り越える話です。正直、初デートに浮かれてて内容まであまり覚えてないのですが、秦の始皇帝の冷酷さの源泉を表現されてたのは覚えてます。この映画の秦の始皇帝はとにかく冷酷な暴君のイメージです。


で、キングダムですよ!


このマンガの中の秦の始皇帝は若くて優しくて優秀で信頼出来る人物のイメージで描かれてます。あの大きな中国という国を統一した人物なのですから優秀な人物だと思います。なんせまだ日本は弥生時代だ縄文時代だって言ってる頃ですよ。その時代に万里の長城作って、兵馬俑作って、法律作って、中央集権国家作って、度量衡の規格の統一してって人です。その人が無能で冷酷で権力欲だけの人物なわけがないんです。ただ、自己主張が激しく厳正で強いリーダーシップを持った人物だったんだとも思います。


秦という中国の中では奥地にある国家より、その後に劉邦が作った漢という国家の方を正当化したい人が多いんでしょうね、たぶん。なので始皇帝は冷酷悪逆非道という負のイメージをつけたい人が多かったんだと思います。冷酷な暴君も一面かも知れませんが、それだけの人物ではなかったはずです。じゃなきゃあそこまで成り上がれない。


同じ人のはずなのに、描きがたひとつで簡単にイメージ操作できます。


自分が都合のいいように事実を切り取って周りに広めようとする人って結構身の回りにいます。何でも複数の視点で物事を見るようにしないと、騙されちゃいます。


どの立ち位置の人のフィルターを通して物事を見せられているのかを考えないと大本営発表を鵜呑みにしちゃうことになります。大本営発表をさも唯一の事実かのように言って回る人は嫌いです。


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